ガラスフィラー強化型光硬化アクリル樹脂(商品名ナオルン)による、新しい巻き爪の治療法をご紹介します。この
ナオルンは、爪の代用をする人工の爪であり、欠けている部分の爪を補ってくれるものです。
巻き爪で痛くなると、多くの人はその痛みから逃れるために、爪の先端を斜めに短く切ってしまいます。刺激部分が無くなるため、痛みは一時的には解消されます。しかし短く切った爪の先端がまた刺激となって、痛みは再発してきます。
これが巻き爪の負のスパイラルと言われるもので、痛みはくり返し、延々と続いて行きます。さらに、刺激が強い場合には肉芽が発生し、そしてそれがどんどん大きくなって、治療に長期間を要するようになってしまうことがよくあります。
この様な、爪が欠けて肉芽ができている巻き爪の治療の場合、治療はまず炎症を鎮めることから始めます。当院ではビニールチューブ
(チューブスプリンティング法)を用いた方法で炎症を鎮めています。炎症が鎮まると、肉芽も少しずつ消えて行きます。
しかし短くなった爪はそのままなので、爪が伸びて元の長さに戻るまで、炎症が再燃しないように、患者さんは細心の注意を払って日常生活を送らなければならず、非常に不自由な生活を強いられていました(※写真1)。
このナオルンを用いると、欠けている部分の爪を作ることができ、本来の爪の形にすぐに戻すことが出来ます(※写真2)。あとは全く普通の生活を送ることができ、スポーツも可能となります。爪が伸びてきて、新しい爪に生え変われば、それで治療は終了となります。
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