日本代表FW柳沢選手のケガは?
日本代表でもある鹿島アントラーズFWの柳沢選手が、3月25日の千葉戦で、右足第5中足骨を骨折しました。
アクシデントが襲ったのは千葉戦の後半23分で、相手エリアに走り出そうと右足を踏み出した瞬間に「ボキッ」と音がしたそうです。激痛のため走れなくなった柳沢選手は、足を引きずりながらそのままベンチに退きました。開幕戦から絶好調だった柳沢選手ですが、この骨折でW杯出場は微妙な状況になってきました。
第5中足骨は足の甲の一番外側にある骨で、サッカー選手はよくここの骨折を起こします。今までに、日本代表では浦和MF小野選手や名古屋FW玉田選手などが中足骨を骨折し、長期間離脱していたことがありました。
ではこの部位の骨折はスポーツ選手に特有のものか、というと決してそうではありません。一般の人でも足首を内側にねじった時によく第5中足骨の骨折を起こします。たとえば女性がハイヒールで階段を下りる時にねじったり、長い時間正座をした後にしびれに気がつかないで急に立ち上がってねじった時などです。
昔は下駄を履いて歩いている時にねじって、よくこの部位の骨折を起こすので、別名「下駄骨折」とも言われていました。
この骨折の治療は一般の人にとってはそう負担になるものではありません。骨折の治療にはギプスが必要になることが多いのですが、第5中足骨骨折はギプス固定をしなくても十分に治ります。当院では弾力包帯か簡易型サポーターで約1ヶ月間、足関節を固定してもらっています。その間、歩くことはもちろん自由で、通常の生活が送れます。1ヶ月もすると骨折の痛みは消え、普通に歩けるようになります。ただし運動を再開するのには更に2週間をみる必要があります。
柳沢選手はW杯に出場したいという強い希望があるため、手術を受けたそうです。手術をして早くリハビリテーションを開始したいのでしょう。W杯は6月9日に開幕します。なんとかW杯に間に合って、彼のスピード感溢れるプレイを見たいものです。
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